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Jul.04

ベース・アソート・アクセントカラーとは?スーツに差し色を使う方法

Written by伊藤進一郎

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

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スーツの基本的な色使い

ビジネススーツを着こなすためのスーツ、シャツ、ネクタイ、靴、ベルトの色や柄は、ある程度基本が決まっています。たとえおしゃれ上級者になったとしても、その基本的な色使いは変わりません。

  • スーツの色は1番がネイビー、2番がグレー、柄は無地
  • ワイシャツの色は白、柄は無地
  • ネクタイの色は1番がネイビー、2番がブラウン、柄は無地
  • 靴・ベルトは黒一択

参考|ビジネススーツを着こなしたい!絶対失敗しない王道の色使いとは

以下の着こなしではネイビー(ミッドナイトブルー)と白と黒が使われていますが、ベースカラーはネイビーで、アソートカラーが白になります。この色使いなら、黒はネイビーと同系色とみなして良いでしょう。つまり、2色使いのコーディネートということになります。

出典|Abito uomo decostruito blu fantasia super leggero • Siciliano

たとえば、このコーディネートでシャツの色をサックスブルーに変えると、全身青系統の色で濃淡(トーン)を重ねているため、1色使いで「トーンオントーン(tone on tone)」のコーディネートということなります。

スーツに限らず、服のコーディネートには何色も色を使うものではありません。

では、スーツの着こなしには、何色まで使うのが妥当なコーディネートだと言えるのでしょうか。また、スーツスタイルはどのように配色を考えれば良いのでしょうか。

ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーの考え方

スーツスタイルやセパレートスタイル(ジャケパン)に使う色は2色、または3色までが基本です。この3色は、「ベースカラー(メインカラー)」「アソートカラー(サブカラー)」「アクセントカラー(差し色)」で考えます。

ベースカラー(メインカラー)とは

ベースカラー(base color)とは、配色でもっとも大きな面積を占める色のことで、この色によってスタイル全体の雰囲気を作ることになります。

スーツスタイル・セパレートスタイルにおけるベースカラーとは、ジャケットの色です。ジャケットは、スーツ・セパレートスタイルでもっとも象徴的なアイテムであり、もっとも大きな面積を占めています。

アソートカラー(サブカラー)とは

アソートカラー(assort color)とは、ベースカラーの次に大きな面積を占める色という捉え方が一般的ですが、本来はベースカラーを補完してバランスをとるための色です。

そのため、基本的には主張が少ない落ち着いた色やモノトーン(白・黒・グレー)を配置します。

スーツスタイルは上下同じ色のため、次に割合が大きいシャツがアソートカラーになります。シャツは白が基本色で、色味があってもライトブルーやライトピンクなどのペールトーンカラーを使います。

セパレートスタイルは、ジャケットとパンツの色が異なります(素材だけ異なる場合もある)。そのため、パンツの色はジャケットのベースカラーに対してアソートカラーになり、さらにシャツで3色目を使うことになります。

ネクタイやチーフの配色を考えると、ジャケット、パンツ、シャツのどれに色に合わせるかが大切になりますね。スーツスタイルよりも、セパレートスタイルの方が難しいと言われる所以がここにあります。

ちなみにアソートカラーは和製英語です。本来はサボーディネートカラー(subordinate color)というため、実はサブカラーの方が読み方のニュアンスは近いんです。

アクセントカラー(差し色)とは

アクセントカラー(accent color)とは、全体の色味に対して変化をつけるアクセントの役割を果たす色のことです。

配色割合は全体の1割弱に抑える色ですが、主にベースカラー、アソートカラーとは全く異なる色を配置することで、スタイルの個性を作ることができます。

スーツスタイルで使う面積が小さいアイテムと言えば、ネクタイ、靴、ベルト、チーフなどがあり、アクセントカラーの使い方でそれぞれ強調される部位が異なり、着こなしの見え方が全く違うものになります。

スーツは差し色で差をつける

ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーの割合は、「7:2:1」「6:3:1」「7:2.5:0.5」などで取り入れると、着こなしのバランスが良くなると言います。

色使いの比率は異なりますが、どのような着こなしを作る場合も、アクセントカラーの割合は僅かです。翻って、少ない割合でアクセントになる色でなければ、アクセントカラーを配置する必要はありません。

コーディネートにおけるアクセントカラーは、全体をまとめるベースカラーと同系ではない色を使うことで、着こなしの魅力を引き立てる重要な効果を持っています。

たとえば、冒頭のネイビースーツ、白シャツ、ネイビーネクタイのコーディネートにアクセントカラーを入れると以下のようになります。ネクタイをエンジに変えただけで、装いが全く変わることがわかります。

エンジのチーフを胸ポケットに入れると、さらに雰囲気が変わることもイメージできるでしょう。

以前、ネクタイの歴史や必要性についてお話しましたが、スーツスタイルはネクタイ1本でこのように表情が大きく変わります。マナーとともに大切なおしゃれの要素だということも理解してください。

参考|仕事でネクタイを締めないとマナー違反?歴史と起源は?

ただし、ビジネスの場ではアクセントカラーの色味や色の使い所によっては、礼を失する可能性もあるため、TPPOに合わせた着こなしのマナーを考えなければいけません。

ジャケパンよりスーツの方が簡単な理由

よく「スーツは堅苦しいからジャケパン(セパレートスタイル)の方が楽ちん。」と言う人もいますが、色数が少なくなるためセパレートよりもスーツの方が圧倒的に着こなしは簡単です。

スーツはベースカラーがネイビーかグレーで、次にネクタイやチーフなどのアクセントカラーを決め、最後にシャツにアソートカラーを持ってくる着こなしがもっとも簡単で、もっともかっこいいスタイルにまとまります。

たとえばスリーピースの場合は、ベースのグレーにネクタイとチーフでこのようなアクセントカラーを持って来るだけで、着こなしがおしゃれになります。

出典|Gianni Feraud | Gianni Feraud Heritage Premium Wool Check Suit Jacket

一方、こちらのセパレートスタイルは、ジャケット、シャツ、ネクタイを青の同系色でまとめ、パンツをグレーチェック、そしてアクセントカラーとしてチーフの色をピンクにすることで、うまくベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーの配色比率を完成させています。

スーツスタイルがセパレートスタイルになると、配色の考え方が少し複雑になることがわかりますね。

出典|Classy Dapper — Thursday Inspiration 🔥 via @gentwithstreetstyle…

靴の色の考え方

さて、ここまで話をして、靴の色をどうすれば良いかわからないという人もいるでしょう。

靴の基本色は黒です。そのため、スーツがダークネイビーやダークグレーであれば同系色とみなしても良いでしょう。ところが、スーツやジャケットが薄い色になると、黒の靴は途端に目立つ存在になります。

以前もお話しましたが、靴はとても存在感があるため、スーツの着こなしとしてはネクタイ、シャツ、スーツの順番で色柄を変化させていき、最後に靴・ベルトを変えることで失敗しないスタイル作りが容易になります。そこで登場するのが濃い茶系の靴です。

たとえば、シンプルに茶系のジャケットやパンツと合わせても良いですし、赤みがかった茶色であればエンジのネクタイと合わせたり、ベージュに近い茶色はベージュのジャケットに合わせるなどが考えられます。

もちろん、このように青をベースにして、茶色の靴をアクセントカラーに使っても良いわけです。茶色はネイビーと非常に相性が良いことでも知られています。

出典|Pinterest

また、こなれてくると黒の靴にネイビー系のシュークリーム、茶色の靴に黒のシュークリームを使うなどして程よいグラデーションにし、より合わせやすい色を作ることもできます。

スーツをかっこよく着こなすためには、まず基本的な色使いのルールを守りましょう。そのうえで、アクセントカラーを取り入れる場合は、効果的な1色を選べる目を養えるように経験を積んでいきましょう。

ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーの考え方を理解して活用すれば、シンプルでも確実にコーディネートの幅が広がるはずです。

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Be a man dressing to suit.